中小企業委員会では、中小企業会員を対象に、事業運営上の課題・問題について相談を承っています。経営相談室の相談員は中小企業委員会のメンバーで構成されており、必ずしもコンサルタントの専門家とは限りませんが、少しでも皆様の経営のお役に立てるよう、各々の業務や経験を活かして対応させて頂きます。相談事例を一部ご参照ください。

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労務

Q: 祭日の出勤を要請しようと考えておりますが、その場合、どのような対応または何か注意すべきことがありましたら教えてください。

Q1: ムスリムの祭日であるHari Raya Puasaも稼働を計画しております。 オペレーターの方はムスリムが殆どのため、割り増し金を出しての出勤を要請しようと考えております。 祭日出勤の合意書を作成し各自にサインを貰う予定ですが、このような対応で充分なのか、また他に何か注意すべきことがありましたら教えて頂きたく宜しくお願い致します。

Q2: 祭日出勤の場合、通常の3倍の賃金を支払うとの法律がマレーシアにはあるとの情報を別方面から得ました。そもそも法律としてあるのか、あるならば適用条件や範囲等教えてください。

A1: 基本的にこのような対応で雇用法上では問題ないと思います。 しかしながら、宗教に絡む件に関しては柔軟に対応する必要があるかと思います。 日本で言うと正月に工場に出てきて仕事しろということですから、労使協調(Industrial Harmony)に則って気持ちよく仕事をしてもらえるような状況を作ることが大切と思います。

A2: マレーシアの雇用法60条Dで、Holiday祝日労働の場合の時間外労働手当に関する規定が定められています。この規定によれば、祝日の労働は、通常受け取ることが出来る賃金に加え、ordinary rate of pay(1日当たりの通常賃金)の2日分の支給、つまり、3日分の支給が必要となります。祝日の労働時間が仮にnormal hours of work(通常労働時間)未満であっても、3日分の支給が必要となります。

それから、祝日に通常労働時間を超過して働いた場合、 his hourly rate of pay(1時間当たりの通常賃金)の3倍の支給が必要となります。なお、出来高給の場合は、ordinary rate per piece(一単位当たりの通常賃金)の3倍の支給が必要となります。

【マレーシアの雇用法60条Dの原文の一部抜粋】

(3) (a) Notwithstanding subsections (1), (1A) and (1B), any employee may be required by his employer to work on any paid holiday to which he is entitled under the said subsections and in such event he shall, in addition to the holiday pay he is entitled to for that day—

(i) in the case of an employee employed on a monthly, weekly, daily, hourly, or other similar rate of pay, be paid two days’ wages at the ordinary rate of pay; or

(ii) in the case of an employee employed on piece rates, be paid twice the ordinary rate per piece,

regardless that the period of work done on that day is less than the normal hours of work.

(aa) For any overtime work carried out by an employee referred to in subparagraph (a)(i) in excess of the normal hours of work on a paid public holiday, the employee shall be paid at a rate which is not less than three times his hourly rate of pay.

(aaa) For any overtime work carried out by an employee referred to in subparagraph (a)(ii) in excess of the normal hours of work on any paid holiday, the employee shall be paid not less than three times the ordinary rate per piece.

Q: 社員が社外の労働組合に加入したいというのですが、拒絶するにはどのように進めたらよいですか?

Q: EIWU (ELECTRICAL INDUSTRY WORKERS UNION: 電気産業労働組合)から認知請求(Claim for recognition)の書簡が送られてきました。弊社は社内組合を保有しておりませんが、社内に労使協議会を設置し労使仲良く企業活動を進めています。外部団体は特に過激ですので、社員をEIWUに加入させたくありません。拒絶したいのですが、どのように進めたらよいのか分からず、すがる思いでご相談させていただきたいのです。

A: 貴社では労使協議会を設置され、良好な労使関係を保って来られたとのことですが、ただ産業別組合加盟申請は、従業員の権利でもあり、遺憾ながらこれを阻止することはできません。この電気産業労働組合ELECTRICAL INDUSTRY WORKERS UNION加盟申請にあたっては、貴社内に最低7名の設立発起人会の設立が必要となりますので、裏をかえせば組合加盟に積極的な従業員が最低7名いたということになります。電気産業労働組合ELECTRICAL INDUSTRY WORKERS UNIONの書簡受領後、21日以内に承認、または正当な理由による拒否の意思表示を行う必要があります。貴社が拒否された場合は、人的資源省傘下の労使関係局(Industrial Relation Department)が間に入っての調停が行われます。もし、調停でも結論が出ない場合は、組合構成員での無記名投票(Secret Ballot)が行われ、50%+1名以上の賛成で加盟が承認されることになります。本件に関しては、組合の事情にも詳しい専門家のアドバイスが必要かと思われます。

Q: 社内で労働組合を設立する動きがあります。どのように対応したら良いでしょうか?

Q: 現在弊社には労働組合は存在しませんが、弊社従業員内で労働組合設立の動きがあるとの情報を今年4月に公的機関の方から聞き及びました。その後、ローカルマネージャーが内偵しましたが、具体的な設立の動き・参加メンバー等を現時点においても把握することができておりません。しかしながら会社としては神経質にならざるを得ない問題であり、設立の動きが表面化した場合に、どのような対応が望ましいか、また表面化する前に事前に対応しておくべきこと等をアドバイスいただけますと幸いです。

A: 組合設立または産業別組合加盟は従業員の権利なので、それを阻止することはできません。しかしながら、非公式な労使協議会などを開催し、常日頃から従業員の不平や不満に会社が耳を傾けるという行動を取っていれば、組合設立や組合加盟などの動きを抑えられると思います。マレーシアでは、会社に労働組合ができる時は、企業内組合の場合と産業別組合に加盟する場合があります。

<企業内組合の場合>

まず最初に7名以上の設立発起人会ができ、次に人的資源省(Ministry of Human Resources)の労働組合局長(Director General of Trade Unions)に登録申請します。組合の登録が承認されたあと、組合から企業内組合設立申請のレターが会社へ送られます。

会社はレター受領後、21日以内に承認、または正当な理由による拒否の意思表示をしなければいけません。

拒否した場合、人的資源省傘下の労使関係局(Industrial Relation Department)が間に入っての調停が行われます。調停でも結論が出ない場合は、組合構成員での無記名投票(Secret Vallet)が行われ、50%+1名以上の賛成で組合が承認されることになります。

<産業別組合(National Union)の場合>

まず最初に7名以上の設立発起人会ができ、次に人的資源省(Ministry of Human Resources)の労働組合局長(Director General of Trade Unions)に登録申請します。組合の登録が承認されたあと、設立発起人会が産業別組合へ加盟要請を行います。産業別組合はそれを請け、会社へ加盟申請レターを出します。会社はレター受領後、21日以内に承認、または正当な理由による拒否の意思表示をしなければいけません。拒否した場合、人的資源省傘下の労使関係局(Industrial Relation Department)が間に入っての調停が行われます。調停でも結論が出ない場合は、組合構成員での無記名投票(Secret Ballot)が行われ、50%+1名以上の賛成で加盟が承認されることになります。

組合構成員に関して、労使関係法1967(Industrial Relation Act 1967)で、組合員になれない職種が明記されています。(第9条)

(管理職、上級幹部、会社の機密事項を扱う職種、保安業務に就く職種)

これらの職種以外の社員が組合構成員です。

労使関係法1967(Industrial Relations Act 1967)にて、組合を結成あるいは組合に参加する社員の権利が保護されております。労使関係法1967 の5条(1)では、使用者である会社の次の行為を禁止しています。

1.組合に参加あるいは組合から脱退しようとする組合員を制約するような雇用契約条件を課すこと。

2.労働者が組合員である理由によって雇用を拒否すること。

3.雇用、昇進、労働条件に関し、組合員である理由によって従業員を差別すること。

4.労働組合に参加しようとする従業員を止めるために解雇や解職をしたり、解雇・解職すると脅したり、すること。

5.使用者は、有利な条件を提示して労働組合員になることを止めたり、やめさせたりすること。

資料① 労使関係法 INDUSTRIAL RELATIONS ACT 1967 MYS48066
資料② 海外産業人材育成協会 使用者団体から視たマレーシアの労働運動と労使紛争 AOTS
資料③ 労働組合法 TRADE UNIONS ACT 1959 MYS10327
資料④ マレーシア 企業内組合と全国組織の組合の数と組合員の数 2017年10月末現在 TYPE_OKT_2017
資料⑤ マレーシア 産業別 労働組合数と組合員の数 2017年10月末現在 INDUSTRY_OKT_2017
資料⑥ 労使紛争件数とストライキの件数 Dept Industrial Relations
補足事項 マレーシア 労働組合の結成に関連して 20June2018

 

Q: マレーシアでは「診療所の設置、産業医の配置」等の基準はありますか?

Q: マレーシア進出に向け、診療所について調査しています。日本では、「常時従業員1,000人以上の事業場には、専属の産業医を置かなければならない。」と基準があるが、マレーシアでは「診療所の設置、産業医の配置」等の基準はありますか?

A: 産業医と産業看護士について、MINISTRY OF HUMAN RESOURCES のDEPARTMENT OF OCCUPATIONAL SAFETY AND HEALTH (DOSH)からガイドラインが出ております。

7.1 Occupational Health Doctor (OHD).

The OHD is expected :

•to assist in implementation of occupational health programme in the workplace;

•to assist in audit/evaluation of occupational health programme in the workplace;

  以下の通り、社員が50名以上の場合、看護師はフルタイム、医師はパートタイムとなっております。

  1000名以上の場合は、看護師も医師もフルタイムです。

  ただし、あくまでもガイドラインであり、法的な強制力も罰則もありません。

Appendix 3.

Table:

Occupational Health Doctor and Occupational Health Nurse Requirements. 

No. of
workers

Occupational
Health Nurse

Occupational
Health Doctor

 

Part-time

Full-time

Part-time

Full-time

 50 – 100

 

 X

 X

 

  1000

 

 X

 

 X

 

Q: 生産トラブル等により最大就業時間が超えた場合の対応について教えてください。

Q: 雇用法では、残業した場合、1日の最大就業時間は12時間とあるが、生産トラブル等により、12時間勤務を超えるような事態も考えられるが、その場合の対応についてご教示ください。

A: 残業対応について

雇用法1955では、工場もしくは機械類において緊急を要する仕事が発生した場合、被雇用者は最大労働時間を超えた就労を要求されることがあると明記されています(雇用法60条A2項)。従って、緊急事態の場合、従業員に説明して12時間を超える就業をお願いすることは可能です。

只、その場合でも1ヶ月に104時間を超えない残業時間の調整は必要です。

尚、上記に関して、労働局長が調査を行い、被雇用者が特別な事情によって就労を要求されることが適当か否か判断を下すことがあります。

Q: 従業員が休憩時間以外の「おいのり」を認めて欲しいとというのですが、どうしたらよいでしょうか?

Q: 弊社では10:00~10:15、12:20~13:00、15:00~15:15、17:45~18:00(残業)に休憩時間を設けています。

先日従業員より休憩時間以外でのプレイの申し出がありました。このような場合、法律的に許可しなければならないのでしょうか。また、仮に許可した場合のプレイ時間中の賃金支払いについて教えてください。

A: 法律の観点からみれば、就業規則で休憩時間が決められていて、それ以外の就業時間内での私用のために仕事場を離れることを拒否することは可能です。就業規則を遵守しろということです。しかしながら、宗教に関わることは非常にデリケートなことであり、多くの企業では就業規則には宗教がらみのことは記載されていないのが現状です。現実的な対処法として、就業時間内でお祈りに要した時間分終業時間を遅くする、金曜日のお昼は全従業員が2時間の休憩を取るなどの柔軟な対応が必要だと思います。

Q: 特定の地域の企業数と求人数に関する情報を調べていますが、どこで入手できますか?

Q: ケランタン州の人口は年々増加しているものの、人材確保が以前より困難になっています。その要因の一つとして考えられるのは、やはりスーパーなどサービス業を中心とする企業進出で人材を持って行かれているのではないかと考えています。

そこで、分析資料として、ケランタン州の求人倍率の推移(Ratio of job offers-to-job seekers, Ratio of job opening-to-job applications)などが分かる資料があれば教えてください。

求人倍率の推移がなければ、ケランタン州の企業数と求人数などの情報があれば有難いです。

A: マレーシアでは有効求人倍率といった指標はありません。

非常に大まかですが失業率、就業者数等は下記の資料から取れます。

https://www.statistics.gov.my/index.php?r=column/cone&menu_id=RU84WGQxYkVPeVpodUZtTkpPdnBmZz09

税務・会計

Q: 本帰国の際に雇用パスのキャンセルや納税処理を怠ると罰せられますか?

Q: 日本への本帰国時に、雇用バス(EP)キャンセル及び所得税のタックス・クリアランスが必要との事は認識できたのですが、もしこの対応を行わなかった場合にはペナルティ他不利益があるのでしょうか。

A: お問い合わせのビザ取り消しとタックスクリアランスをしないで帰国した場合についてですが、以下のようなトラブルが想定されます。

・タックスクリアランスなしの場合

Immigration(入国管理事務所)とIRB(内国歳入庁)が情報共有していると聞きます。タックスクリアランスがないままの出国は、Immigrationで止められ、最悪の場合出国できなくなるリスクがあります。雇用主である会社側にも法令違反の責任が問われます。本帰国時には会社がIRBへ通知することを義務付けています。なお会社が通知を怠った場合、会社が当該社員の未納税金および高額なペナルティの支払義務を負うだけでなく、有罪の場合は会社に対して罰金RM200~RM20,000、禁錮最大6か月が科されることになります。

・ビザの取消なしの場合

Employment Passの取消しの出国は、後任者のEP申請に支障をきたすことになります。会社で同じポストで雇用パスを申請する時には、同パスをキャンセルしないと申請できません。

本人帰国した後にキャンセルする場合は、マレーシアの会社がマレーシアでポリスレポートを届出て、キャンセルの手続きを取ります。ポリスレポート自体は本人の不利益になるものではありませんが、会社や人によっては嫌がられる場合もあります。

またキャンセルをせずに出国されますとパスの期限によっては再入国が難しい場合もあります。

さらに以前はご家族のパスは雇用パス所持者ご本人だけでキャンセルできましたが、今はご家族のパスはご家族がいらっしゃる間にキャンセルしなければ上述の通りポリスレポートが必要になります。

Q: マレーシアで就労している外国人は観光税課税の対象となりますか?

Q: マレーシアで就労している外国人も観光税(Tourism Tax)支払い対象でしょうか?

A: 観光税(Tourism tax)の支払を免除されるのは、Tourism Tax (Exemption) Order 2017の通り、

1)マレーシア国民であるtourist もしくは

2)マレーシアPermanent residentを保有しているtourist

の2種類のTouristだけです。滞在目的では支払の免除を受けられません。

加えて、Tourism taxの徴収および登録を免除されるオペレーターというカテゴリーもあります。その中の一つに、従業員のための宿泊施設として運営している場合は免除となっていますので、3(d)のように、ホテルの社員が自分の勤務先のホテルに宿泊する場合はTourism Taxの「徴収」が免除されます。

Q: GST導入にともない、支払いインボイス発行手続きを簡素化したいのですが、他の企業はどのように対応しているか教えてください?

Q: 弊社は製造業を営んでおり、サプライヤーから材料を購入し、弊社で加工のうえ海外へ輸出する、というのが主な業務内容となっています。

GSTが導入される前までは、サプライヤーから購入した材料への支払のインボイスは弊社がシステム上に受注した材料データを元にインボイス(“Self-billing Invoice”)を発行し、それをベンダーに確認してもらい、支払を行っていました。

しかし、GST導入にあたり、GSTの規則によってこの方式(“Self-billing Invoice”)はサプライヤーが材料の価格を知らない場合のみに発行できるものであって、弊社の場合、使用できないことになりました。(GST導入前に当局にレターを発行したのですが、リジェクトされてしまいました。)

そのため、現在は各サプライヤーが発行するインボイスを元に支払処理等を行っているのですが、そのインボイスの量が膨大となり、かなりの工数がかかってしまい、大きな業務負担となっております。

そこで、他の企業様がどのような方法でGST導入後の支払インボイス処理を行っているのか、何か情報がありましたら教えてください。

(“Self-billing Invoice”方式は、それなりに一般的であったと認識しております。また、大きな製造業が多くマレーシアにある中、各社様がサプライヤーからのインボイスを処理しているとは思えませんでした。)

A: 「インボイスの量」がどの程度の量や頻度なのかは、ご質問者のメールからは判断できかねますが、仮定に基づいての回答になります。

仮に、サプライヤーが出荷のたびにTax invoiceを発行しているとするならば、1ヶ月に1回もしくは2週間に1回Tax invoiceにまとめることで、 負担を軽減できるかと思われます。21日ルールがありますので、2週間に1回のほうがいいかと思われます。つまり、サプライヤーに依頼し、2週間分の受注した材料を一覧にしてまとめ、1つのTax invoiceで請求するということです。

上記の方法を実践されている企業もいます。

また、Self-billed invoiceはGST法Section 33 (5)において、"the value is not known by the supplier at the time of making the supply" (サプライヤーが供給する時点で価格を知らない場合)であることが条件の1つになっていますので、Self-billed invoiceが認められなかったものと推察されます。

許認可

Q: 駐在員事務所設立につき、地場銀行に口座を開設したいのですが、手続きに必要な紹介者がおりません。どうしたらよいでしょうか?

Q: 当社は大阪に本社がある貿易業者ですが、このたび、マレーシア・サバ州のコタキナバルに駐在員事務所を開設する運びとなりました。
現地コタキナバルにて、新規に銀行口座を開設するため、Maybankコタキナバル支店さまと連絡をとっているところです。
近年、マネーロンダリングの規制強化のためか、いろいろと審査が厳しくなっているようで、「紹介者」(introducer)が必要と言われています。
当社は、これから商売をしていこうとしていますので、現時点では紹介者となってくださる取引先がなく、苦慮しております。

A: ローカル銀行は、現地法人でも設立当初、つまり資本金がRM1、RM2の時点での開設を嫌い、かつ署名者は雇用パスがないと開設できません。

若干不便でもまずは日本でお取引のある邦銀(東京三菱、SMBC、みずほのいずれか)での開設をされた上で、増資及び事業を行い、雇用パスを取得し、会社や事務所の運営が落ち着いたところで、ローカル銀行での口座開設をお勧めします。

現地法人であれば、会社秘書役、取締役となっている者が、紹介者になる場合もありますが、駐在員事務所ではそういった役割は不要ですので、紹介者を探すことが難しいかもしれません。

Q: 日本からの技術者がマレーシアでの在留許可や現地での所得課税についてお聞きしたいのですが。

Q: 当社は来年以降、マレーシア現地法人での設備立ち上げでかなり大勢の日本人技術者が長期に現地に入ることになります。

そこで心配しているのが在留許可(ビザ)や現地での所得課税の問題です。

現状の運用としては、短期滞在者免税ルールを踏まえ、出張者は延べ暦年で滞在期間183日以内になるように期間管理しています。(ビザなしで渡航しています。)

もし、暦年で滞在期間183日を越えるようなプロジェクトであれば、赴任扱い(就労ビザEmployment Passを取得)とし、現地での収入を発生させ、所得税を納税しています。

そこで質問です。

①   183日以上滞在可能であり、

②   日本在籍のまま、

③   所得税課税が発生しない、

①~③を満たす良い方法はご存じでしょうか?

インターネットで検索すると、マレーシア国外の会社に籍をおいたまま、最長1年まで滞在の認められる「Professional Visit Pass」なるものの存在を発見したが、これについては、やはり183日を越える滞在だと日本の給与に対して、マレーシアでの課税が発生するのでしょうか?

A: お問い合わせの状況では、Professional Visit Pass(PVP)が必要です。

PVP申請者は、認可後、認可書をもってマレーシアに入国しますが、その際、照会ビザ(VDR)を日本で取得すべきです。既にマレーシアで入国されている場合には、一旦シンガポールなりに出国し、シンガポールでVDRを取得することも可能です。

所得税については、PVP取得者は、滞在期間に関わらず、税務申告を行う必要があり、結果として租税条約の条件を満たしていれば免税の対象となります。しかし、183日以上滞在ということになると、租税条約の免税条件を満たしていないので、マレーシアで課税の対象になります。

Q: 複数のマレーシア現地子会社の取締役を兼任することは可能でしょうか?

Q: 弊社の日本の親会社は、マレーシアにA社とB社、2社別の現地子会社を設立しています。

私はA社でマレーシアの雇用パスを取り取締役として就任していますが、B社の方でも取締役に任命されることは可能ですか?また、その場合、B社でも雇用パスを取得することは可能ですか?

A: 会社法上の要件である居住取締役2名を満たすために、A 社で雇用パスを取得した日本人がB社の取締役として任命されることには問題ありません。

但し、マレーシアでは、複数の雇用パスを取得することは出来ませんので、この場合、B社では取得出来ません。ですから、B社での業務を行うことは、入国管理法上できません。就労できるのは、雇用パスを取得したA社でのみとなります。 

但し、取締役は、実際に業務を行う、行わないにかかわらず、その会社の経営に責任があるとされていますので、会社に何かの違反があれば、責任を問われます。居住取締役は、マレーシアにいるということで、出頭等の要請を受けやすい立場にあります。

Q: 居住取締役は一人でも問題ないでしょうか?

Q: 最近、マレーシアの会社法上要件としての現地居住取締役人数に改正があったようですが1名でも問題ないのでしょうか?

A: 新会社法では、居住取締役は1名でもよいことになりますが、2016年10月時点で施行されていません。会社登記所によれば施行予定は2017年ということです。(新会社法は、2017年1月31日より施行されました。)